スキッパーキサムと訪れたホテルは前々から知ってはいたけれど、ドッグランがウッドチップでそれほど広くなかったので二の足を踏んでいた。
だが、サムがドッグランでただ走り回るのために広い所が良いというわけではない事を知った今、ドッグランの広さはそれほど重要ではなく、１５０坪の広さがあれば良いのでは？と思いホームページを見返したのがキッカケ。
ホームページを見ているとドッグランの広さが４００坪に変わっていた。いつの間に広くなっていたのだろう？しかも散歩道もある。記憶違いなのか、企業努力なのか。とにかく素晴らしい！と迷わず予約を入れてしまった。（なんだかんだ言ってもドッグランは広い方が気持ちがいいと思っている）
駐車場に車を止め、荷物を持って玄関の扉を開け中に入る。
スキッパーキの足を拭いていると、直ぐに女性スタッフが来てくれた。正直スタッフ対応に関しては特に期待していなかったので、その時に名前を言われ、こちらでチェックインをと案内された時に驚いてしまった。
どうして名前が分かったのだろう？凄い人だ。未だ嘗てチェックイン前の名前を名乗る前に笑顔で名前を呼ばれたことが無かったので驚くと同時に感動してしまった。
殆どの場合、チェックインの際に名乗るか、チェックイン時に記入するレジストレーションカードによって、名前と予約情報の確認を行うわけで、名前を提示して初めて宿側が認識するはず。常連であれば顔を見るだけで分かるだろうが、初めての宿泊客は確認しようがないからわからないのが当たり前だと思っていた。
それなので、初対面で名前を呼んで迎い入れてくれる対応に一気に好感度と期待値が上がった。もちろんサムの名前まで呼んでくれているけれど、サムに至ってはいつもどおりなのだが、人懐っこい感じで愛嬌があるようになった。
ラウンジで説明を受けていた時に女性スタッフさんがスキッパーキが初めてで、とても大人しくて可愛いと褒めてくださってまた嬉しくなってしまった。
リップサービスだと分かっていてもサムが褒められると物凄く嬉しい。親馬鹿犬ばかサムバカ全開。
荷物を持ってもらい部屋に案内してもらうと更にテンションが上った。予想以上に広い快適空間。アメニティも充実。サムが使っていいバスタオルまである。ウキウキしてくる。
今迄トリミングルーム、足洗い場、出入り口などにはタオルの用意はあるけれど、部屋に犬用バスタオルは置いてない所がほとんどだった。ないと思っていたものがあるとお得した気になって、にまにましてしまう。
ベランダに接する一面の掃き出し窓から外が見えることから開放感もプラスされて、とてものびのびする。まだ部屋に入ったばかりだがスキッパーキサムも楽しそうに、一緒になって部屋探索を行うも床も滑らないしで、ついついサムとじゃれてしまう。
サムにとっても居心地が良いらしく、床にバスタオルを敷けば迷わずバスタオルの元に行き休んでいる。バスタオルを敷いたのは全く意味がなく、一寸嬉しかったのと、どのような反応をするかを見たかっただけで、素通りか興味を示さないと思って広げたのだが、予想に反して、特に確認するでもなく、バスタオルに乗った。
家のもの以外は匂いを嗅いだりして確認するものだと思っていたのに、何の確認もせず寛ぐサムに少し驚いた。
敷物は家から持ってきたものを使っていたから確認したこともなかったのだが、ホテルのものでも何ら変わらない事が分かって良かった。
一通り荷解きも終わり、コーヒーブレイクしてから、久しぶりのウッドチップのドッグランに行くべく部屋を出る。
初めての場所なので好奇心が抑えきれず、トリミングルームを覗いたり、温泉を覗いたりしながら、寄り道して目的地のドッグランに辿り着く。
写真で見るよりも実際のドッグランはとても広い。
ドッグランの周りは雑木林で、高い木々に囲まれているのだが、殆どが落葉樹のため見えるのは幹と枝だけで、そのせいなのか、木と木の間からその先までが見えるので、より奥行きの空間が感じられ、更には浮き上がるように薄いベージュ色のウッドチップが広がりを際立たせてより一層広いように感じられる自然のなせる技だ。
貸し切り状態の気持ちの良いドッグランで、迷路やアジリティで一緒に遊んだり、ボール遊びしたり適度に戯れ、散歩にでる。
新しい場所で初めての臭いだから、散歩大好きサムは情報収集にも余念がない。疲れたとか、もう帰ろうとかの状況にはならないので、日が陰ってきて空気が一段と冷えてきたことを合図にホテルに戻る。
建物の中に入ると包み込まれるように暖かく感じたことで、随分と体が冷えていたことが分かるが、サムは寒かったことを全く気にもしていないようだ。若いっていいなぁ。