サムと思いっきり広い気持ちのいいドックランで遊ぶつもりで、ボール、ディスク、そしてアヒルちゃんを持ってきた。
部屋に入ってサムをフリーにすれば、サムは早く遊びに行こうとドックランに続くドアの前で指を指す様に、前足でドアを軽く触る。
期待を込めたキラキラ輝く目で見つめるスキッパーキ。
気持ちを表す様に尻尾を振っている。
サムは知っている。
そのドアがドッグランに続く所だと。
楽しい事がドアの向こうにあると分かっているから、直行する。
シャイなサムの、無言ではあるがには十分過ぎるアピールに、つい笑みが出てしまう。
お待たせと声をかけると同時にドアを開ける。
ドアが開ききる前に、サムが身を滑り込ませウッドデッキに出る。
とても楽しそうな弾んだ足取りだ。
そしてウッドデッキの扉を開けると、サムは勢いよく飛び出し迷わずまっすぐに、走って行く。
無条件に楽しいのだろう。
一時期は、よくドッグランに通ってのだが、サムの成長、そしてサムとの付き合い方などの変化に伴い、躍起になってドッグランに行く事はなくなった。
一つ気負いが消えて、また一つお互い歩み寄れたことにより、ドッグランに行ってスキッパーキのエネルギーを発散させなくてはならないという、「must」がなくなった。
こちらも合わせてどうぞ
[tagpost id=”4″ num=”2″]
ドッグランに遊びに行っても、そう何時間もいる事はないし、一度入ったら、ドッグランから出るのは帰る時で、出たり入ったりすることもあまりない。
それに対し、お泊まりする時は、宿の手の行き届いた素晴らしいドッグランが目の前にある。
だからすぐドッグランに行くのではなく、ドッグランに出るという気軽さと安心感がある。
何か忘れたとしても、部屋に戻れば、探せるし、持って行ける。
ドッグランでおもちゃを使って遊ぶこともできるから、サムと遊ぶアイテムとしておもちゃを色々と持ってこれる。
必要なければ使わなければいいだけなので、おもちゃの選択肢も多い。
ただ、そのおもちゃで遊ぶサムは、果たしてボール、ディスク、アヒルちゃんどれで遊ぶのが一番楽しいのか不明なのだが・・・
どれで遊んでも、走ってとって戻ってくるが必須で、どのアイテムでも同じ様に真剣な眼差しで追いかけて行くから、そんなサムを見ていると、どれも同じであって、一緒に遊べればなんでもいいのではないのかと思ってしまう。
そんなドッグランでの遊び方も普通になり、サムも楽しいのだろうと思えるのが、宿に着いた時にとるサムの行動に表れている。
サムはドッグランがどこにあるのかしっかりと覚えているらしく、宿に着くとドッグランに先導さえするのだ。
だから、お泊まり宿のドッグランで一緒に遊ぶことはお互い楽しい時間ではないのかと思う様にもなった。
そんな思いを裏付ける様に、広いドッグランを走っているサムの姿はとても嬉しそうだ。
ドッグランに出るとスキッパーキは必ず最初に走り出す。
小さな体全体で楽しいことを走る事で表現するかのように。
黒いかたまりが飛び出して行く。