スキッパーキサムと初めて海辺に凄く近いドッグランに行く。
海と言っても海水浴場がある砂浜ではなく防波堤。船が行き来する湾だ。
昔は一般は入れない場所で、関係者以外立ち入り禁止の工場地域だったのだが、今では工場が軒並みなくなってしまい工場があった場所は更地になってしまい形跡すら残っていない。工場で発展したのは一昔前となっている。
工場地域に立ち入ることは出来なくても近くを通ることはあり、誰の目から見ても明らかに生活空間とは違う大きな工場独特の工業地域景色は壮観だった。
同じ埋立地で人工島の浮島にはカーフェリー乗り場があった為、人の出入りも自由で、フェリー乗り場の待合室や公園、防波堤から眺める海の景色が面白く好きな場所でよく連れて来てもらったが、今ではカーフェリーも無くなってしまった。1度だけ、宮崎行きの大型フェリーからテープを投げてもらいそれを持って、手を振って見送った事がある。今では見る事ができない良き日良き思い出だ。
想い出が交差しながら車を進め一般が出入り出来なかった道路を走り、憩いの場に到着した。
思っていたよりも整備されている広い場所だ。芝なのか雑草なのか遠目ではわからないが、草原風な広い所がある。どこか分からないが、人口海浜もあると聞いた。まさか砂浜の海岸ができるとは想像もしていなかった。思ってもいなかった事と言えばスキッパーキサムとこうして一緒にいる事も想定外の事だが、予想に反して心が豊かになるような事に出会えるのは素敵だ。
ここの施設の一つに最近ドッグランが作られたという事で、来る気になり、想い出と新しいものを体験する事ができたので良かった。ドッグランが無ければおそらく来る事もなかっただろうから。
駐車場に車を止めて、降りると風が強い。
吹きさらし的に風が吹いているのを思いっきり感じながら、先ずドッグランを使用するにあたりスキッパーキサムの登録を公園管理事務所にしに行くのだが、ドッグランがあるエリアと管理事務所があるところと逆のようで、結構な風の中案内図を確認し、スキッパーキと歩き始める。
すると直ぐに立派なレンガ造りの「かまど」が緑の芝生の上に点在しているバーベキューエリアが見えた。流石に風が強い為なのか、バーベキューを楽しむ人は誰もいなく、この風で火を使うのを許可していたら、それこそ問題なぐらいの吹き飛ばされそうな強い風が時たま吹き出す。
天気が良いのにこの風の強さは相当だ。
それでも、閑散としていたバーベキューエリアを過ぎると、急に楽しげな笑い声や話し声が聞こえ、芝生の上で思い思い、多くの家族づれが楽しんでいる。
休日の良い天気の日、家族皆んなでお出かけは楽しいよね。バーベキューエリアと対照的に、すごく賑わっていて、とても華やかだ。はしゃぎまわっている子供達がまた実にいい。幸せエリアだね。
笑い声を聞きながら、スキッパーキサムの登録を済ませると、子供達の一行がサムを見つけ、可愛いと近寄って来てくれた。サムはといえば我関知せずでいつもと変わりないのだが、親御さんに呼ばれ、あと少しで触りまくられそうだった雰囲気が一変し、ワンちゃんバイバイーとあっさり行ってしまった。切り替え早くて良いねぇ。子供達の背中を見送り、いざドッグランへ・・・ここからドッグランまでは、来た道を戻って、そのずっと先の方らしい。
普段なら、なんでもない距離で、歩くのは好きなのだが、ドッグラン方向への道は丁度「向かい風」で、強い風に立ち向かって行くからただ、普通に歩くのに負荷がかかっている様で疲れる。
たまたま強風の日に当たってしまったのだろうが、この風は半端ない。注意報レベルではないのかと思いながら足を運ぶ、そして足元のスキッパーキサムに目を移すと、サムもいつもの軽快な足取りとは違う。