楽しみにしていたレストランの時間。そう一番楽しみだったのはレストランでのサービスを受けられる事で、サムには申し訳ないけど、ディナータイム!と期待しながら入った。
通された席は何でこの席なのだろうと一瞬思うほど、落ち着けない場所だった。他に空いている席もあるのにと何故ここなのかと思った。
そして、いつもサーブしてくれる方だったら、そんな事気にもならなく楽しめたのかもしれないが、今回サーブしてくれる人は初めて見る人で、愛想がない。
場の雰囲気も考え、何故か気を使ってしまい客であるはずが、こちらからにこやかに話しかけてみたりしたのだが、それもスルーする上、手際が悪い。
しかも気がきかず、ちゃょっとしたものをテーブルに落とすし、それをガサツに何も言わず取るだけでなく、テーブルに置いてあるものを意識してなく落とす。
正直サービスを楽しみにきていたので、ガッカリだ。
混んでいるし、それぞれ持ち場が決まってあるのだろう。それは分かるが、サービスを期待してココに来て、何よりも気持ちの良いサーブを受けられる事を楽しみに来たのだ。
しかも席は柱の前と言うのか横で、柱の反対側で何かを用意したり、指示されている様で、更に落ち着けない。スキッパーキサムも同様。それはそうだ。上から何か落ちてくる。目の前を行ったり来たりが激しいのだから、落ち着ける訳が無い。どうしてこうなったのだろう?
同じ所でも人が変われば全て変わるのである。
食事も終わり早々に部屋に引き上げる。
勝手にどうぞ的な感じで、ひっそりトボトボとスキッパーキサムと賑やかなレストランを後にした。
何だか気力がなくなって温泉に入りに行く気にもなれず部屋の風呂に浸かった。
風呂はとても快適でサムも直ぐ近くにいるのである意味安心してのんびりできる。
温泉がある宿に泊まって、温泉に入らなかったのは初めてだ。温泉に入るというのが、温泉宿に泊まる意味だぐらいに思っていたのだが、入らなくてもいいと思う日が来るとは思わなかった。
今サムと言う名のスキッパーキが傍にいてくれるけれど、まさかスキッパーキを飼う日が来るとも思ってもいなかった事と同じぐらいだよ。サムーと話しかける。温泉に入ろうが入るまいが、何処で食事をしようが、勝手にしている事でサムには何ら関係ない。
傍にいてくれるサムを見ていると、ふっと力が抜ける感じがする。
温泉よりも何よりも目の前のスキッパーキと一緒に居る事が何より癒される。全く持ってサムバカですな。