スキッパーキサムは階段の上り下り大好き。躊躇なく駆け上がり、下りて行く。
遊びに行くとサムのそのスピードについて行けない程、楽しそうにサッサと行ってしまう。一度たりとて嫌だと言う意思表示をしたことは無く、率先して行く。
サムがパピーの時に遊びに行った場所での階段下り、上りがとても楽しかったのだろうか?なんでも一番最初の印象が強烈に焼き付き、その事が尾を引くと言われているから、サムにとって階段は楽しいものとしてインプットされたに違いない。
だがそれは「外」での事で、唯一例外として「家の階段」があった。
上るのは全く問題ない。
スキッパーキサムは一気に階段を駆け上がったり、慎重に上ったりして、いつの頃からか階段を上がる様になっていた。
その頃のサムは階段をサッサと上ってはいたものの、下りてこようとはしなかった。
むしろ、階段幅が狭く、一段一段の段差、高さがあり、壁という物に挟まれている階段は圧迫感、段差の危険度を感じるので、下りる時、二足歩行と違い四足歩行の状態では。とても不安定で、踏み外して怪我でもしたら大変だと思っていたので、階段を下りないことの方が安心でいられたし、それでいいと思っていた。
だから、階段を下りる時にはサムを抱っこして下りていた。
サムも階段上から下を覗いて様子は窺うのだが、下りてくることはなく、階段上でちょこんと待っていた。なかなか上がってこない時には階段上で伏せって待っていたりしていた。
最近では、家の階段の上り下りをする度、きついと思う様になっていたものだから、小さなスキッパーキにとって上る事は問題ないが、下りる時の段差はかなりの負担がかかるものだろうとも考えていた。
だから「外」では遠慮なく階段を楽しむサムであっても家の中では上りの一方通行で、行きは自力帰りは抱っこが普通のサムの階段の上り下りだった。
ただ1度だけ旅行に行く時、楽しい嬉しい興奮がサムに伝わって、サムが階段を上り中段の所で目をキラキラさせて見ていた。そこでサム、カム!と呼んだらなんと、サムは苦も無く階段を下りてきた事があった。その時興奮していたせいなのか階段の半分という事もあり、3、4回上ったり下りたりしたのに驚いたし、階段下りれるじゃないかと思ったのだが、その後は下りてくることはなかった。
スキッパーキサムが家の階段を下りる事など考える事もなくなった。むしろ下りてくれるなと思っていた。