スキッパーキサムは今迄食べていたウェットフードを食べなくなった。
もしかしたら、違うメーカーの違うウエットフードだったら食べるかもしれないと一縷の望みをかけたが、食べる訳が無い。
追いつめられるのはサムでは無い。食べないサムを見ている側がどんどん追い詰められていくのだ。いつもそうだ。そしていつも分かってはいるけれど、「サムが食べる」事を考えて次の一手を打ってしまうのだ。食べる方へ食べるものへと方向を変えてしまう。
食べるまでのフードファイトをする事が出来ない。食べないサムとのフードファイトはある意味チキンレースの様だ。サムが食べずにいられる限界まで我慢が出来ず、何かあったらと言う思いに負けてハンドルを切ってしまう。
そういう意味ではスキッパーキの頑固な所があるという性質が思いっきり勝因になっているサム。頑固では無く単純明快に食べたくないだけだと思うが、食べない事に変わりない。
今度のチキンレースも限界が近づいている。
食べない以外普通に過ごすスキッパーキ。食べたいというアピールを見た事が無いが、する様子もない。それが痛々しく感じてくる。普通でいるサム。何も変わらない。ただくびれができるだけ。
細くなっていく事が悲しくもあり怖かった。
だから、チキンレースもギリギリの所まで行く事が出来なかった。
サムの粘り勝ちなのかもしれない。
いよいよ今迄サムが食べていた総合栄養食であるドッグフードがダメになってきたのだ。ドッグフードと言う名の犬の為に考えられて作られた栄養食をサムに食べさせ続ける事が出来ない。ある意味諦める決心がついた。
ドッグフードを食べてもらう事を死守したかった。(既にお願い)
ドライでもウエットでもドッグフードを食べて欲しかった。
サムの為。サムの体、健康の為にドッグフード食べて欲しかったのだが、死守できそうにない。
此れからは、ドッグフードというラインから一線を越えた新たなスキッパーキサムとのフードファイトに突入する事になる。
それでもまだドッグフードを食べさせることを諦めた訳ではない。
そう諦めた訳では無かったが、この頃は栄養バランスがしっかりとれるのであれば、サムが食べてくれるのであれば、「手作りご飯」にしてもいいと思っていた。
思ってはいたが、ドッグフードの様に総合栄養食を作れるわけはない。もし手作りご飯にしたとして、サムの先々で体に、健康に何かしら影響を及ぼすことがあるかもしれないと思ってはいたので、ただ「食べればいい」と言う安易な考えは全くなかった。
サムはフレッシュな野菜食べるんだよね。ササミも・・・ってサムの思う壺にはまる親バカ犬バカだったな。