お泊りすると何時もより早く起きて、スキッパーキサムといつもと違う散歩コースを楽しむのが好きだ。観光地は朝早いと静かで雰囲気が全く違う。いつもの見知っている散歩コースを歩くのとは別物の新鮮さを感じられるので特に面白い。
スキッパーキサムと朝の散歩の折り返し地点は城ヶ崎灯台。
観光名所に朝早くから行く事が出来る贅沢は泊りならではの醍醐味だ。
宿から城ケ崎灯台までの通りにはお洒落な建物が多く、ここら辺は元々別荘地だったという感じがする。灯台が近づくにつれペンションやお店もポツンポツンとある。
通りは桜並木で有名な所なので、季節が春になると花見物で人も車もすごい事になる場所なのだが、まだ桜の季節は先、しかも早朝なので人通りもない。
サッサ、サッサと歩いて行く。最初来た時は道が分からなかった事もあり、遠いかと思っていた城ヶ崎灯台だが、知っている今は迷うことなく行く事が出来るのでサムと散歩するには丁度いい距離だ。
遊歩道をスキッパーキサムと歩くが、サムはどこに行っても変わらずにテッテコテッテコ歩くし、階段は躊躇なく行く頼もしいパートナーだ。
朝の気持ちのいい散歩を堪能した後は宿のドッグランでひと遊びし、部屋に戻って片付けをする。
ともかく片付けていいものは片付ける。
大概片付けは食後に行うのだが、最初この宿に泊まった時、朝食時間がゆっくりスタートなので、いつもと同じようにしていたら、時間が無くなっていて、焦ってチェックアウトしたのだ。朝の30分は貴重だ。手際の悪さもあるのだろうが、色々と経験して慣れて行く。
チェックアウトの時以前宿のワンちゃん達と遊ばせてもらえたので(特別な事だが)少し期待もして、ワンちゃん達と遊びたかったと言ったのだが、いつでも遊べますよとサラッと流され終わり。
部屋も食事も風呂も同じ。変わったのはドッグランだけだと思っていたが、オーナーの対応が一番変わった。全然違う。あんなにフレンドリーだったのに寂しいな。
渋滞の中、寄れる所には休憩がてら立ち寄りサムと一緒に外に出るが、伊豆は、何処もかしこも混んでいる。それだけお店も宿も多い。アチコチ寄って美味しいもの買って帰れる。サムと一緒に散歩はできるけれど、お店に入れるところは少ない。だからお店に行く時にはちょっと車でお留守番のスキッパーキ。
車を止める場所は、選べる事ができる時はできるだけ日陰の落ち着く様なところを選ぶ。少し待っててねとサムを残し車を降りる。車の中のサムは純粋な眼差しを向けてじっと見ている。いつだって真剣なサム。後ろ髪を引かれながら車を離れる。買い物を済ませ車に近づくと、サムが中から食い入る様に見つめている。サムは待っている時に寝て待つと言うことをしない。様子を見ている様だ。疲れるだろうに、戻って来るまでいつまでも待っているのだ。
ドアを開け車に滑り込むと、シャイなサムが、目をキラキラさせ、尻尾ブリンブリン振りまくりの耳を後ろは寝かせて近寄って来る。純粋が眩しい。