スキッパーキサムと自然な散歩が出来るそう思ってきた宿。だから遊歩道に行くのがもの凄く楽しかった。期待感が半端ない。サムがどうするのか、ドキドキワクワクしていた。
ドッグランデビューした時と同じ、サムが逃走するのではないのか等と考えてしまう。心配性と言うよりも経験不足なので常に不安を感じている残念な未熟者なのだ。
と言うのもサムは元気モリモリ、いつでも好奇心旺盛なスキッパーキの特徴通りだからだ。サムと一緒にいろいろな所に行き、いろいろな事をしたい。だからリードなしでフリーで歩ける遊歩道があるここに来た。何も制限ない状態で寄り添って歩けたら素敵だと思ってそれだけなのに・・・。
前日に雨が降った様で、足元がぬかるんでいるのを、歩き出してから気がついた。全てが初めての体験で興奮する。
歩き出すと、サムは新しい場所と言うのもあり楽しげに元気一杯馳け廻りだす。
ところがところがだ。心配をよそに、走っては戻り、周りを探検しては戻ると、常に確認して必ず戻ってくるのだ。
やはりサムはいい意味で期待を裏切る。
戻ってくるなんて無いと思っていたので、このサムの行動がどんなに嬉しかったことか。ありがとうサム!
歩いている途中でサムは小枝を拾い噛んでいて遅れていた。「サム」と呼んでみると、すかさずサムは小枝を咥えたまま走ってきて、横を通り過ぎ先行く。やはり側につかないか?と思いきや、ある程度前方に行ったかと思うと向きを変えこっちを見ながら伏せって様子を伺いながら小枝を前脚でつかんで齧っている。見てるんだー。追い抜かれて、置いていかれると、また小枝を咥え直して走り大分先に行ってから腰を落とし見ながら小枝を噛んでいる。そのサムを横目で見ながら追い越してスタスタ歩いて行くと、また同じ様にサムとの、のんびりチェイスを繰り返した。もう「サム」とも「おいで」とも言わない。
何も言わなくてもサムはある程度離れると自分から来るのだ。サムがこんなに見ていたのかと嬉しい驚きだった。
少し離れると必ず立ち止まって確認する。サムは何をするのか予想して、先回りをするのだ。スキッパーキは本当に頭がいい。意地悪して方向を変え走ると、予想外の行動に慌ててサムが追いかけてくる。更にはこっそりよそ見をしている間に隠れてみるも、しっかり見つけてくれる。こんなにいい子だったのかと改めて思うスキッパーキサム。
ちょっとした広場みたいなところでは、一緒に走るも、どこかに勝手に行ってしまうと言うことは無い。逃走しようと思えばいつでもできる状態なのに、サムは付かず離れず的な感じで一緒にいる。何かに気を取られ離れてしまっても、急いで側に走って来る。
遊歩道沿いには小川が流れていて、遊歩道が川より2mぐらい高いので覗き込んだりすると、落ちないかとヒヤヒヤし、危ないからダメだよ。と一度言ったきり、危険と判断したのか、興味がなかったのか、サムは2度と覗くことはなく、危険なこともしなかった。
終点には刈り取られたあとの田んぼみたいな所があり、周りを楽しそうに探検し、ぬかるみに足を入れ、草の匂いを堪能するサム。足場が悪いので歩きづらそうだがいい経験。
サムは興味があるものを見つけ一生懸命その場で遊んでいても、必ず見えるところにいる。監視しているかの様に、見ているのだ。
想定外の嬉しいスキッパーキサムの行動。ここに来てサムが思っているより数倍いい子である事。信用していてくれる事が分かった。スキッパーキのサムの目はキラッキラッ輝いて見える。呼べは来る。何と楽しいパートナーだろう。本当に嬉しい真実が見えた。