宿に着いて、家庭菜園を横目で見ながら案内されて、まずはチェックイン。泊まる部屋は別棟なのだが、食事などは母屋、風呂は、また別と言うことで、母屋のラウンジで、説明をしてくれると言うことで、小さなドッグランが隣にあったので、サムをそのドッグランで待って貰う事にした。いつもドッグランで楽しそうに遊んでいるので、チェックインしている時一緒にいるよりもフリーで遊んでいられる方がずっと良いと思ったのだ。実際ドッグランに入ると、そこはスキッパーキですから、喜んで探検しはじめた。それなので、ここで少し遊んでてね。とお散歩セットを入り口に引っ掛け、サムを残しチェックインしに中に入って記帳や説明を受けていた。ふと目をあげると窓越しにサムがいるドッグランが見えた。
そこには何と!サムが入り口に向かって座っている姿があった。
てっきり何も気にしないで遊びまわっているものだと思い込んでいたのに…遊んでいない。しかも寂しそうにじっと先を見つめて固まっている様に座ったまま動かない。サムの何とも健気な姿が愛おしかった。
サム!サムは思っている以上に良い子なんだね。本当にいい意味での期待を裏切るスキッパーキなんだね。
窓に近寄り、窓をコンコンと叩いた。サムが気が付き近づこうと柵越しに来た。待っててね。すぐ行くからね。まさかドッグランで何もしないでただ待っているとは思わなかった。嬉しい誤算。
お出かけするといつもサムの良いところが見えてくる。
手続きが終了し、サムの元に行くと今迄のションボリ感は何処へやら、スイッチ切り替えパワー全快小さなスキッパーキが体全体で喜びを表しているでは無いか。可愛いじゃないかサム。ごめんね。まさか、ただひたすら待っていてくれるとは思いもしなかったから。置き去りみたいにしてごめんね。相変わらず予想に反して嬉しい事をするね。
さあ一緒にお部屋に行こうね。
ドアを開け中に入り、取り敢えず荷物を置き、まずはサムの水飲みを用意しようと、又外に出る。お皿など自由に使っていいという事で借りようと思って持ってきてないので、ドアの外に自由に使って良い器等があるので、物色する。いろいろと置いてあるのだが、外にあるし、誰も使わないらしく砂埃があるので、重なっている下の方がいいかと思って見たらコオロギが亡くなられていらっしゃって、ちょっとショックを受けつつも、チョイスして、皿洗いをする。洗面所は3点ユニットバスなのでコンパクトだ。せっせと皿を洗い、お水確保。
さてさて、それではこのために来たと言っても過言ではない。フリーで歩ける遊歩道へスキッパーキサム出陣!?
と思ったら既に歩いている人影を発見し、残念。では彼らが引き上げてくるまで、ドッグランでひと遊び。ここのワンコはサムよりも人が大好きみたいで、相手にされない。けれど、そんなの関係なくサムは初めてのドッグランを探索して、一緒に駆け回る。初めての場所は全て新鮮がいいよね。そこそこ広いドッグランで、アジリティ施設みたいな感じと、ところどころに白いテーブルとイスが置いてあったりと、おしゃれな感じだ。アジリティは上手く使いこなせないから、普通にサムと走ったり、探検したり、普通にドッグランを楽しむ。早く遊歩道に行きたい。ドッグラン以外でのフリーではスキッパーキサムはどうなるのか、もの凄く気になって、落ち着かない。
早く帰ってきてくれないかなー。遊歩道に行くために泊まりに来たのだから、待ちきれない。
スキッパーキサムはそんな思い知るわけもなく、何とはなしにあちこち匂いを嗅いで歩いている。どんな情報を仕入れているのやら。そうこうしていると遊歩道から先方さん達が戻ってきた。挨拶して、入れ違いにようやく遊歩道へ行ける!。
さあ、サム。ノーカラー、ノーリードでお散歩するよ。