「シャイ」スキッパーキサムの性格。
シャイだけで無く甘えることが余りないので、最初はスキッパーキという犬種の特徴だと思っていた。
JKCのドッグショーのグループ分けにおいて、9G愛玩犬に分類されているコンパニオンドッグ、トイドッグの家庭犬、伴侶や愛玩目的の犬のように、傍に寄り添って、触られるの大好き、一緒に常にいて愛情表現も上手で、喜びを素直に表し、ペロペロと顔まで舐める犬を見て羨ましいと思っていたのだが、スキッパーキは愛玩犬括りでは無いので、それは犬種の特徴が違うから仕方の無いことだと思っていた。
スキッパーキは1G牧羊犬・牧畜犬に分類されて牧畜の群れを誘導・保護する犬ジャンルにいれられている。ガードドッグでもあるが優秀なウォッチドッグだから別物だと諦めていた。
ところが、ところがだ、この甘えるという所作、ペロペロ舐めるという事は犬種、グループの違いではない事が分かった。
サムがドッグフードを喜んで食べない理由と同じだったのだ。
母犬は仔犬を産んだ時から、愛しい我が子の全身をペロペロ舐めて綺麗にする事から始まり、お乳をのませながら仔犬を舐め、一寸した時でも仔犬をペロペロ舐める。常に優しく舐めて接する。人間と違って手が無いから手に代わる事をするのは全て口。撫でる事は舐める事。
ただ撫でるという意味では無く、仔犬を清潔に保つという事もある。そうやって、母犬に舐められた仔犬は安心して幸せに育つ。
母犬の愛情をもらって育った仔犬は同じ様に人間に接する。優しくペロペロ舐める。
そう、生まれてから母犬とどのように接して来たか、母犬と一緒に居た環境でも仔犬は変わってくるという事だ。
諸説犬の行動心理学で、オオカミを祖先とする動物的な習性だと、口元を仔犬がペロペロ舐める理由はご飯頂戴をしている。おねだりの行動だとの説が多い。
甘えている、愛情表現その他あるが、口元を舐めるという行為の本をたどれば、おねだりだと。
そこでスキッパーキサムの事だが、口元をペロペロする事は無い。食べ物のおねだりもない。それは何故か。
「母犬に舐めてもらった事が無い」からではないのだろうか?
この世に生を受けた時、危険な状態だったサムを母犬では無く人の手によって命を繋ぎ止めてもらったからこそ今ここに居てくれる幸運なのだが、詳細は聞いていないから、サムと母犬との事は分からない。分からないが、サムは母犬にペロペロと沢山舐めてもらった事が無いのではないのだろうかと思った。
何故なら、愛おしそうにペロペロ舐めているスキッパーキがいる事を知ったからだ。
羨ましいと思った。同時にサムは愛情が足りてないのだと思った。
少し変だが、いつかサムが本来母犬にするような口元ペロペロの甘え、おねだりをして貰えるくらい此れからもっとスキッパーキサムに愛情を伝えなければならないと思った。
そしていつかサムがシャイでは無く素直に気持ちを表せるスキッパーキになって欲しいとも思っている。